ここは地獄ですか?

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数奇な運命

ゴールデンウィーク中に出勤したら、職場の方が亡くなったとの話を聞いた。部署が違うから関わりは少なかったんだけど、毎日朝のミーティングで顔を合わせるし、たまに話すこともあった人。

年は母と同じくらいで、あと数年で定年だから何をするか考えてると楽しそうに話していたのを覚えている。

病気ではなく、事故。突然亡くなった。


すごくショックだった。事務室に入るとデスクに花が飾ってある。直視できなかった。


そういえば私が学生の頃、父方の祖父が亡くなった。お葬式にも出たのだけれど、私はあまり泣けなかった。遠方に住んでいるので会うのも2年に一度くらいだったし、いなくなった実感がなかったのだ。何なら未だに元気に生活しているのではないかと思っている。


むしろ、今回の訃報の方が相手はほぼ他人のはずのにショックが大きかった。職場で毎日見ていたからだろうか。「いなくなった」実感が強い。




数奇な運命だよなぁ。なにがあるか分からないって言うけど、それは本当だな。






そういえば最近「寄生獣」の漫画を読み返したんだけど、その中に「人間もなにか大きな意思の命令に従って行動している」みたいな一文があって、あーそうなのかも知れないな、と思った。

動物の本能としては子孫を残すのが第一目標だろうけど、それ以外にもみんな何か漠然とした理想を目指して必死になっている気がする。それを満たせなくて不安になるから、音楽とか、創作とか、ファッションとか、他のもので慰めている気がする。


あまり関係ないけれど、最近見たテレビ番組で「人類の遺伝子型は極端に似ている」と言っていた。何百万年も前、ホモ・サピエンスが誕生したばかりの頃、地球は氷期に差し掛かり、木々が枯れて動物が死に、ホモ・サピエンスは食糧不足で絶滅の危機に瀕したらしい。個体数はなんと一万体まで減ったらしい。知らなくてビビった。

その中でも、氷期でも豊富に存在した未知の食物(貝類など)に挑戦する好奇心があった個体だけが生き残り、氷期を脱出し、繁栄したとのこと。

そして現在の人類はその生き残った一万の個体を祖先とするため、遺伝子型が極端に似ているらしい。

この話にオチはないんですが、他の動物に比べてバリエーションに富んでると思ってた人類が、実はめっちゃ似た遺伝子型だと聞いて、素直に驚いた。驕りですね。





なんか、訃報を聞いて思った。

死にたくないな。

辛いことも多いけど、死にたくない。